2017年2月8日水曜日

RF Analyzer Case in (Ver.1.0)

前回紹介したRF Analyzerをケースに入れ、バグ取り等修正を行い、1号機として完成した。

Fig.1 OUT-1

【ハードウェア】
 ケースはTAKATIのYM180 (W:180,D:140,H:40)。 今回プロトタイプの基板をそのまま収容したためこの大きさとなった。専用基板を作ればさらに小型化が可能だ。現在いつもお世話になっているKさんがプリントパタンを作ってくれているので、これが出来上がれば、また紹介したい。

Fig.2 OUT-2

 内部は、プロトタイプでユニバーサル基板を使用して作った基板そのものである。左からDDS基板、中央は下部にArduino-nano基板、上にLCD用レベルコンバータ基板、右にAD8307ログアンプ基板である。パネル面に2.2inchTFT-LCD、スイッチ、ロータリーエンコーダー。

Fig.3 Inside1
 AD8307の入力部分にはパッチンコアをつけている。これでノイズフロアが-5dB以上下がった。電源コードにもメガネコアを取り付け外部からのノイズ防止としている。AD8307は広帯域且つ感度がいいので十分ノイズ対策が必要だ。この対策は試行錯誤で組み上げてから対策していくほか無い。

Fig.4 Inside2

【基本仕様】


 Hardware
  • MPU        Arduino-nano uno
  • DDS        AD9850
  • LogAMP   AD8307
 Software
  • Arduino IDE    1.6.12
  • Sketch       fra1_00.ino (My Download Site)
  • Schematics         RF_analyzer.jpg (My Download Site)
  • Libraries             ucglib.h
                             Rotaly.h


 測定機能

  1. Signal Generator        0 - 55.000.000MHz
  2. Power Meter      -60dBm - +17dBm
  3. Frequency Analyzer  F: 0-55MHz 0-30MHz ±1dB 30-55Mhz ±2dB
  4. Antenna Analyzer      F: 0-55MHz  SWR 1.002 - 17
校正機能

  1. DDS Adjustment       DDS Clock Adjust (125MHz)
  2. AD8307 Adjusment   AD8307 level Adust

【取説】

Fig.5 MENU
「MENU」
 電源を入れると右のメニュー画面が現れる。
 MENUスイッチを押すたびに下にスクロールするので希望の機能を選択し、ENTERスイッチを押す。
 選択されている機能は赤く表示されている。





Fig.6 SG

「Signal Generator」
 信号発生器でDDS(AD9850)からフィルターを通して出力している。
 出力可能周波数は0(停止)~55MHz。
 出力レベルは-9dB~-11dBm

 ロータリーエンコーダーを使用し希望周波数にあわせる。
 エンコーダーのSTEPは、← →矢印で10MHz-1Hzに変更する。



Fig.7 DDS OUT Level

 Fig7.はDDS出力レベルをFrequency Analyzerで見たものである。30Mhz位まで-1dB 55Mhzまで-2dB位の変化がある。これは内部のフィルターの影響が多いと思われる。ノーマライズすると良いのであるが、Arduino-nanoではメモリー等無理である。
 今後もう少し検討したい部分である。







Fig.8 Noise Floor

 Fig.8は、AD8307入力をオープンでそくていしたもので、ノイズフロアを示している。-65dBm位で広帯域入力としては上出来では無いだろうか。AD8307の上限が+17dBmなので82dBのダイナミックレンジとなる。








Fig.9 Power Meter

「Power Meter」
 -60dBm ~ +17dBmまで測定可能。合わせてmW,Vrms,dBuVに変換した値を表示する。
 AD8307直接入力なので、くれぐれもオーバー入力しないように、アッテネーター等を付けて測定することが望ましい。また低レベル測定の場合は、広帯域アンプを付加して測定する。






Fig.10 Freq Analyzer1

「Frequency Analyzer」
 MENUを選択するとFig10.のコンフィギュレーション画面が表示される。ここで測定したい周波数範囲(Start、Stop)を入力。
 ← →スイッチで1,2,3を選択しENTERを押すことにより周波数セット画面になるので、エンコーダーとSTEPで設定する。
3のRef setでリファレンスレベルを変更することが出来る。






Fig.11 Filter Analyze1

 Fig11は9.785MHzのCB用クリスタルフィルタを測定したもの
 周波数START 9.780000MHz STOP 9.790000MHzの10KHzSPAN
 DDS出力は直接入力
 帯域4Khzで、スカート部分で確認できるのは-55dB程度








Fig.12 Filter Analyze2 

 Fig12は、上記フィルタ試験で、DDS出力に10dBの広帯域アンプを付け測定したもの。ダイナミックレンジが増加しスカート部分も延びて見える。
 尚SPANを20KHzにしているので、細く表示される。
 レベルの最大最小マーカーも表示している。
 マーカーはSPAN100Khz以下の時に測定表示する。位置変更は出来ない。





FIG.13 LPF Anlyze

Fig13.は7MHz用のLPFを測定したもの。
周波数範囲は0~30MHz SPAN 3MHz/DEVなので9Mhzで落ち始めていることが判る。









Fig.14 Crystal Analyze

Fig14.は10Mhzのクリスタルを測定したもので、fs,fpが綺麗に表示されている。fs-fpは22Khz位であった。
精度はDDSの精度によるため、DDSクロックを下記にでてくる調整試験で調整することにより向上する。目安としては十分と思う。







Fig.15 Antnna Analyze1

「Antenna Analyzer」
 MENUで選択するとFrequency Analyzerと同じ周波数範囲設定コンフィグレーション画面が出てくるので周波数を設定し、再度MENUを押すことにより測定画面が出る。
測定にはリタンロスブリッジを使用している。測定方法は前節で紹介している。
 Fig.15は15Mhzダミーアンテナを接続したもので綺麗にディップしている。SWRは1.05と表示されている。




Fig.16 Antenna Analyze2

Fig.16は当局の21,28,50トライバンドビームをアナらイズしたもので
21,28は綺麗にディップしている。50Mhzは今一あっていないことがわかる。43Mhzのディップも気になる。オートチューナーをつかっているのであまり気にしていなかったが、再調整が必要だ。
中々便利である。
中央のグリーンの横線はTFTの故障であるので無視願いたい。








Fig.17 DDS ADJ

「DDS CLOCK Ajustment」
 DDSのクロックである125Mhzは正確で無い。
DDSから10Mhzが出力されるので、周波数カウンターに接続し10Mhzになるように125Mhzをロータリーエンコーダーで調整する。概ね高めのようである。調整には十分エージングしてから行うこと。





Fig.18 AD8307 ADJ
「AD8307 Ajustment」
 AD8307からdBmをログ変換した電圧が出力されている。その変化(傾き等)を自動調整する。AD8307にボリュームを付けて変更できるが、今回は自動化した。
 信頼できる信号発生器で最初に0dBmを入力する。その後ENTERキーを押し次に-50dBmを入力する。再度ENTERキー押すことにより計算されROMに記憶される。信号発生器が用意できない場合は、初期設定値のままで使用すること。





Fig.19 Comparison

 「比較」
  Fig.19は、NET Analyzer2種類とプロトタイプのRF Analyzerと波形比較をしたものである。ダイナミックレンジ以外はほぼ同じ様な波形が観測できている。



  今後の課題として、DDSの周波数範囲の拡大や、出力の平準化等を検討したいと考えています。レベルとしてはアナログテスターレベルだと思いますが、これでも十分自作には活用できると思います。ご意見、質問等があればコメントかメールを頂ければ幸いです。
いやーー Homebrew is very interesting ですね。

Hi,My Homebrew friends in the world

Sorry,My English is poor.
Many efforts are necessary to me to write it by English.
I'd like to write it by English in the future.
If there are questions, please write a comment or send a mail.

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